鍼の種類
鍼には様々な種類のものがあります。
一般的に良く使用される鍼を紹介します。
毫鍼(ごうしん)
現代の鍼というと基本的にこの毫鍼の事を指します。
皮膚表面に刺す手法や骨の付近まで深く刺す手法など使い方が多岐にわたり使い勝手が良い為にこの毫鍼が主流になりました。
鍉鍼(ていしん)
これは接触鍼ともいい皮膚に刺すことなく皮膚を擦る様な使い方をします。
刺激の少ない鍼なので子どもに施術する際によく使います。
皮内鍼(ひないしん)
太さ0.16〜0.20mm、長さ1.00mmから7.00mm程の鍼を皮下組織に刺してテープで固定する鍼になります。
皮膚への刺激があり、痛みの出ている部分に鎮痛作用が働きます。生理学でいう体性内臓反射を利用したものになります。
鍼の材質
金鍼
しなやかであり、刺入時の痛みが少なく腐食しにくい。
金であるので高価で折れやすい。
銀鍼
金鍼と同様にしなやかで刺入時の痛みは少ないが腐食・酸化しやすい。
金より安価である。
ステンレス鍼
金・銀と比べて材質が硬いので刺入しやすいが少し刺入時の痛みが出やすい。
腐食・酸化しにくく安価である。
現在では安全性の面からステンレス鍼が主流となっています。
鍼の先端・太さ
鍼は注射針や裁縫用の針を想像する方が多いと思います。
実際には目的が異なる為、先端や太さが違います。
鍼
現在の主流は柳葉型といわれる形状であり、少し先端が丸くなっており血管や神経を傷つけない加工がされています。また、先端が丸くなることにより切皮痛が軽減します。
切皮痛:鍼を刺した時のチクッとする痛み
太さは0.16mm〜0.30mmが一般的に使用されている太さです。
注射針
注射針といっても目的により使用する針が異なります。
筋肉注射、皮内注射、皮下注射、静脈注射、関節注射など様々です。
最近ではイメージしやすいコロナワクチンの予防接種の際に使用された針を例に挙げます。
方法としては三角筋に対する筋肉注射になります。
22G〜25G(0.5mm〜0.7mm)の太さを使い分けることが多いようです。
また、薬剤を注入する為中空であり、針先は斜面になっています。
筋肉注射用の注射針はRB(レギュラーベベル)と言われ、針先の角度は12度になります。
裁縫用の針
裁縫用の針は生地によって様々な太さの針を使い分けます。
薄地用では0.5mm、厚地用では0.8mmの針を使用します。
生地にしっかりと針を通す為、先端は鋭利になっています。